確かにきついのですが。。

内科の先生より腹痛の患者さんの御紹介を頂きました。
その内科の先生の数十年来のおつき合いで、元公立病院の婦長さんだったそうです。
X線をみると、まず、腸閉塞で間違いなしです。
数年前にお腹の手術をうけていて、その後何度も腸閉塞をしていて、自分でも分かっているとのこと。
今回も数日前から腹痛あり、自分で絶食し、浣腸していたけど、なかなかよくならないとのことで今日受診されたようです。

もちろん血液検査や腹部症状で、絞扼性といって、血流が障害されるような腸閉塞だったら話は別なのですが、今日のところは、本人の希望をきいて点滴だけで様子を見ることにしました。

というのは、腸閉塞の治療でまず行うのは、鼻からのチューブの挿入なんです。それが、結構辛い、入れる時も辛いけれど、しばらく入れっぱなしだから、それもつらい、その辛さがわかるから、無理矢理、あるいはだましすかししてチューブを入れることはしません。

とはいえ、明日はお腹の張りはもっと強くなるだろうなあ。もしかすると夜中に緊急でチューブ挿入かなあ、ちょっと気が重いです。

ちなみにいれる方も結構大変なんです。
鼻から胃の中は一直線だから簡単なんですが、そのあと、十二指腸をこえて、さらには拡張している腸管までチューブをすすめておかないといけないんです。
それもX線をあびながら。。
かつ、患者さんに罵声を浴びせられることもあります。(信頼関係のある患者さんなら
いいのですが、飛び込みでやってきた患者さんには、無理矢理、ごりごりやっているようにしか見えないようです、確かにそれくらいきつい)

医者って身も心もをけずって仕事してるんですよ。