ボランティアといっても、15年前の阪神淡路大震災のときのボランティアの話とは別。

いまの場所に越してきて、なにか地域に貢献したいと思っていて、役場の広報で目にとまったのが、交通安全パトロール隊。

朝、夕の通学時間に、黄色いたすきをかけて、横断歩道に立ちましょう。。とか、散歩の時間に、そのたすきをかけて、犯罪を防ぎましょう。。という趣旨のものであった。

できることを微力ながら。。と勢い勇んで申込み、一回目の全体会合に出席したのはいいものの、実際たすきをかけて横断歩道に立つことはなかった。
あまり散歩もしなかったが、子供をつれて、近くの川にあそびにぶらぶらするときも、たすきはつけなかった。

近くの広場でサッカーや野球をしている子供たちや自転車にのってすれ違うこどもたちに「こんにちわ」の挨拶はしていたが、地元の子供たちと寺子屋みたいに学び合えることも、一緒にスポーツをすることもできなかった。

通学時間の交通安全については、住んでいるところが辺鄙なところで、町からの補助もあり、子供たちはバス通学をしているというのもあるが、もっと頭を使えばいろんなことができたのかもしれない。

初めの意気込みはどこへやら、、押し入れのなかの黄色いたすきをそろそろ取り出して、町へ返却しなければならない。

配布してもらって一度もかけていないたすきは、きっと折り目がきっちりついていることだろう。

いまの場所を離れるにあたって、自分にとって、ひとつの切ない区切りでもある。