こんばんわ。

昨日も当直でしたが、今日も別の病院で当直しています。

こうやって当直ができるのも、奥さんがしっかり心花の世話をしてくれているおかげです。

四つ這いでのハイハイもかなり高速になり、あらゆるでっぱりを利用して立ち上がり,さらにふっと手をはなし、約数十秒手を離しはじめた心花です。一人遊びしてくれるのはいいのですが、不意にぶつけて怪我するのでは。。と心配になったり、あるいは、後追いをして、足をつかんで立ち上がり,だっこして。。って両手をのばす、、そのつぶらな、なんの曇りもないひとみで見つめられると抱きかかえないわけにはいきません。

そんな夜を今晩も過ごしていると思います。

もっとも、もう、この時間には寝ているでしょうが。。

さて、今日は、外来でこんなことがありました。

常勤している病院ではないので、患者さんを診察室に呼び入れる時には、カルテを一通りみて、どういう人なのか,どういう病気で、どういう考えをもっているのか、あたまにいれて接することにしています。

この方の場合もカルテをみて、17歳,女性、数日前もかぜ症状で受診。今回は腹痛が新たに出現、とのことでした。

「@@さん、診察室にどうぞ。。」

インターフォンを通して呼び入れます。

入っていらしたのは、本人とお母さん。

外見は普通の女子高生と普通のお母さん、仲のよさそうな親子でした。

「こんにちわ」「こんにちわ」

と挨拶のキャッチボールがあったのはよかったんですが、女の子は椅子に座るなり、回転する椅子でくるくる回って遊びはじめました。

黙ってればやめるかな。。と思っていましたが、なかなかやめる気配がありません。

「楽しい?」

「うん」さらに、お母さんがうしろから「自宅にはないもんね。。」って。。お母さん。。

ここで説教するのは、症状を聞いたり,治療方針を話すのに差し支えるだろうと思って,ぐっと我慢。

「んで、今日はどうしたと?」

返事はなく、くるっと一回り半して、お母さんのほうを向く。。

ここはさすがにお母さんも、空気を察したのか、「自分で答えんね。。」

ひととおり症状を聞き,診察をして、考えられる病名と、治療法、それがうまくいったときの話と予想外だったときの症状、そのときの対処法について話をしました。

ここで頭ごなしに、はじめの態度をしかるのも、彼女もなかなか受け入れがたいだろうと思って,

「将来はなんになるん?」と聞くと,

介護福祉士になろうと思ってます」

とのこと。。ほう、福祉に進みたいのね、、立派立派、、と感心しながら、

「そうかあ、すごいねえ。。

おじいちゃん、おばあちゃんみたいに助けが必要な人たちの役に立とうとしてるんやね。

そこまで、ちゃんと考えていることだし、今度、大学にいくことだし、社会人として、大人として、人間として話をするね。

将来おじいちゃん、おばあちゃんの相手をさせていただくのに、忘れてならないのは、相手は人生の先輩である、、ということ、ちゃんと尊敬をもって接しないといけないと思うんよね。

そのためには、相手に対する思いやりが重要になると思うんよ。相手がどう思っているか、自分の行動,言葉が相手にどう思われるか、しっかり自覚しなきゃね。

さて、この部屋に入ってきて、ずっとこの椅子で回ってたよね。

相手はどう思うかな。。

すごくいい笑顔をもっているんだから、それをもっともっと活かせるようにがんばってね」



人のことをいえる身分ではないんですけどね。。人の振りみてわが振りなおせ。。とはまさにこのことかもしれません。

数年後、職業はなんであれ、きらきらに輝いている彼女にあえることを楽しみにしています。