美術館。。
またも、前振りの外来のことで、時間を取ってしまいました(笑)。
実は知らなかったんですが、いまは、ユーゴスラビアはなくなって、セルビア・モンテネグロという国名になっているんですね。
首都はかわらず、ベオグラード。
そのベオグラード国立美術館所蔵の絵画が、いま、宮崎にやってきています。
ルノワールの知られざる物語。。というサブタイトルのついた、近代美術展です。
1844年に作られたベオグラード国立美術館が老朽化したので、全面改修するらしく、閉館しているあいだ、日本にやってきたとのことです。
宮崎をはじめ、全国七都市で開催されるそうなんですが,なんでも、九州では宮崎だけ。。とのこと。これは是非ともいかねば。。ということで行って参りました。
当日券は高いので、ちゃんと開催前に前売り券を購入、さらに、ペアチケットで、購入して,数百円を浮かせました。(ヨッ、奥さん、やりくり上手!)
美術館のほうも、いろいろ工夫を凝らしているようで、入場時に投票用紙をわたして、それに「マイベスト」を書くように言われました。
確かに,漫然とみるのではなく、どれが一番気に入ったかを選ぼう,,という目でみると、見方も変わってきますよね。それに、主要な作品にはその背景や作品解説を添えてあったり、見る人に楽しんでもらおう。。という意図がよくわかって,嬉しくなりました。
私が好んだのは、作者を忘れてしまいましたが、「母性」という一枚。
今回のテーマは印象派の画家たちだったので、写実的なものはなかったんですが、そのなかでも、中心に母親らしい女性がたち、その横に、無邪気に戯れる二人の子供。
光はあたっていなく、その表情は一切見えないのですが,母親の力強さ、子供を育てているんだ。。という自信をつよく感じました。また、こどもの笑い声も聞こえてくるようで、とても印象に残る一枚でした。
ほかに、ルノワールの「傘を持つ少女」の青色がいまでも、脳裏に浮かびます。パステルでなければ出せない色でしょうね。北野武さんの映画も「KITANO BLUE」で有名らしいですが、そのひとにしか出せない色っていいですね。自分もそんないろ、そんな雰囲気をもちたいなあ..と思いながらルノワールの青色をずっと眺めていました。
もう一枚上げるとしたら、ピカソの抽象画のはじまりといわれる日本女性の顔(絵の名前を忘れてしまいました)。若い頃は(いまでも若いのですが)、たしかに、なんでこんな変な絵を書くんだろう。。自分にはわからない。。って思ってたんですが、今回この作品をみて、わからなくてもいいんだ。。この作品を見て、見た人が自分の経験に照らして,自分のこころをうつす鏡にすればいいんだ。。って思えました。
表面的には、二つの目、一つの鼻、一つの口なんだけれど、その奥にはその人の個性があり、価値観があり、いろんなものが重なって一人の人間なんですよね。
きれいに書かれた肖像画も素晴らしい。。とは思うのですが,自分のこころを照らしてくれたピカソの一枚がとてもこころに残りました。
この近代美術展、2月12日まで開催されているとのこと。。
余裕があれば、もう一回くらい行きたいなあ。。と思っております。
ちなみに、心花は途中までベビーカーで爆睡していました。目がさめて、逆戻りして、一通り見せたんですが、大騒ぎすることもなく、興味深そうにみていました。