オシャレ大権現へ。。

こんにちわ。

昨日は、心花の予防接種のあと、おひなさまを見に行こう。。ということで、近くのショッピングセンターのひな祭り展へ出かけました。

昨年のこの時期の記事で書いていると思いますが、心花の初節句で購入したお雛様は「キティちゃんびな」です。

おだいりさまとおひなさまのみです。

なんとなく寂しいので、もう少し増やしてあげようか。。ということで、別のキティちゃんびながいないかなあ。。と期待したんですが、結局居ませんでした。同じショッピングセンター内にある、サンリオショップののれんもくぐってみましたが(実際にはのれんはありません)、やっぱりありませんでした。

わたしが本屋さんで物色している間に、奥さんと心花は店内にあるパン屋さんへ、、、食パンを購入。いろいろ食した結果、今朝、改めてその食パンをいただきましたが、ここの食パンが一番おいしい。。という結論に達しました。

それはともかく、本を購入して駐車場に戻ろうか。。という段になって、

「ちょっと、あのお店よってもいい?」と奥さん。

なんでも、先日ちらしで、長年ほしい、いや、ほしいというか、一度でいいから見てみたい。。と思っていたバッグがその店においてある。。と書いてあったらしいのです。

ただ、奥さんによると、日本で手に入るのは至難の技というバッグで、それが、宮崎にある。。というのは鼻から信じていなかったようです。


イミテーションかな、あるいは、ディスプレー用?という感じでお店に寄ってみました。

わたしはどんなバッグなのかよく知らないので、心花をだっこっしたまま、金魚のふんよろしく、奥さんのあとをついていきます。

はじめの10秒はどこにあるかわからず、あてもなくうろうろしていたんですが、彼女には特殊な臭覚があるんでしょうね、お店のもっとも奥に、そのターゲットを見つけるやいなや、さっきまで心花が乗っていて、まだ温もりののこるベビーカーをまるでまるで、魔女っこめぐちゃんのように、自在にあやつり、地上から約3cmのところを飛んでいきました。

わたしは、生まれてこのかた、マンガも含めて、月刊誌や週刊誌を自分で購入したことは片手で事足りるくらいなのですが、奥さんは、オシャレ雑誌を毎回、欠かさず、購入し、オシャレ研究に余念がありません。

その雑誌のなかでも、頻繁に取り上げられているオシャレバッグ、黒江。。いや、クロエ。。

どうやら、本物だったようで、チークでちょっと赤く染めていた頬を、地肌から、まっかに紅潮させてそのバッグのまえに佇んでいました。

それもそうですよね。きっと、10年近く恋いこがれていた恋人にはじめて会えたんですものね。

その出会いは急にやってきました。そして、その彼は、その10年間は、何でもなかったかのように、あまりにも無防備に、奥さんのまえに、すっと立っています。

ルイヴィトンやエルメスなんかのブランド屋さんでは、ガラスケースに入り、なかなか手に出来ないことが多いのですが、この長年の恋人は、あくまでさり気なく、なんの垣根も持たずに奥さんの前にいるのです。

その彼をさわろうと、はやる気持ちを抑えながらも、逃がすまい。。と一直線にのばす奥さんの手が震えていたのを見逃しませんでした。

お店のかたによると、この年初、ドイツの田舎の方(あまり聞いていませんでした)に買い付けにいって、そこでたまたま、売りに出されていたのを現金で、ありったけ仕入れてきたらしいです。

それでも、10数個しか手に入らず、それも売れてしまい、のこりあと3個になったとのこと。。

その3個を見比べ、手にとり、その姿をなんどもなんども鏡にうつし。。その皮の感触を、それがバッグの皮なのか、自分の手の皮なのか分からないくらいに心に焼きつけていました。

そんなにまで恋いこがれていたクロエのバッグ。。

「いいじゃない。。
買っちゃいなよ。。
みんな旦那に内緒にして買っちゃうのよ。だんなが認めてくれるなんて幸せじゃない。。
36回払いだと、毎月そんなに多くないわよ。。
金利は、普通は8%だけど、うちは4%よ。。
若いうちにいいものを持っていた方がいいわよ。。
ああ、よく似合うわあ。。
日本じゃ手に入らないからねえ。。」

などなどの女主人と店員さんの心に響く名言をなんとか断ち切り、いや、未練たらたらお店を、彼のもとを離れました。

家計のやりくりが大丈夫ならいいよ。。とは言ってあるのですが、自分の趣味だから、家計には迷惑をかけたくない。。との彼女の方針だったようです。

とはいえ、帰る車のなか、帰宅してからも。。さらには、今日、起きてからも、「夢にまで出てきた。。」とのたまう彼女の頭の中はクロエのバッグがぐるんぐるん、音をたてて回っているようです。

さて、去年は願いを叶えた彼女です。今年はこの夢を実現させることができるのでしょうか。。