ありがとう。。
みんな、ありがとう。。
みんな、だいすき。。
また会おうね。
その前の日は、とっても寒かったんだ。。産まれたのは春先だったから、あんまり寒さを知らなくて、、こんなに寒くなるなんて知らなかったし、どうやったらお家があったかくなるのかも知らなかったし。。
そんなのお母さんに教えてもらわなかったの?
ってあとであずきくんに言われたけど、お母さんと一緒にいた時は、お母さんのお腹に寄り添ってたらあったかかったし。。そんなこと、ひとっつも考えてなかったんだ。。
だから、どんどん風が冷たくなってきて、いつもは僕の様子を見に出てきてくれるおじちゃんも出てきてくれなくて、どうしようかな。。って思ってた。
それに、雨も降ってきたしね。。もっとも、はじめのうちは「ぴちゃっぴちゃ」って音をさせてたけど、暫くすると、音がしなくなって、あれ?って見てみたら、白いのがふわふわしてたんだ。。
産まれたころにお母さんとみた、ちょうちょかなって思ったけど、小さいし、たんぽぽにしてはたくさん飛んでるし、、なんだろうって不思議だったけど、でも、追いかけて遊んでたら、全然寒くなくなったんだ。。
でもね。。
そうやって白いのを追いかけてたら、知らないところに来ちゃって、そこがどこかわかんなくて、ちょっと恐かったんだけど、眠くなっちゃったんだ。。
ちょうど屋根のあるところがあったから、そこにやっぱり寒そうにしてた白い車さんに
「いっしょに寝てもいい?」
って聞いたら、いいよって言ってくれたから、その日はそこで一緒にねたの。。
明るくなって目がさめたら、奥の方で
「ああ、雪だ。。」
って聞こえたから、どうしようかな。。って思ったけど、思いきっていってみたの。。
それが、あっふんだった。。
一目見て、大好きになったよ。だって、嬉しそうににこにこ笑ってるんだもん。。
いい人だな。。って。。
家の中にいれて。。っていうつもりでそばに寄って行ったんじゃないんだよ。ただ、大好きになったから。。すりすりしたかったの。。
ぼくの顔見て、目をまんまるくしたでしょ。いまでもよーく覚えてるよ。
あとでなっふんが、ぼくのあごの黒いぶちをみて、お腹を抱えて笑ってたけど、ぼくは正直、傷付いたんだ。。こう見えても、仲間内じゃ、男前でとおってたからね。。
でも、はあちゃんと3人で、ぼくのことをなでなでしてくれて、本当にうれしかった。あのときの二人の手のあったかさはいまでもちゃんと覚えてるよ。
あれから、一ヶ月とちょっとだったね。
僕達の時間をあっふんたちの時間に直すと、7ヶ月くらいの長さなんだ。。
だから、短いようで、ながい期間だったよ。
期間だけじゃなくて、密度も濃かったもんね。ほんとうに楽しかった。はじめから家の中で飼ってもらおうとは思ってなかったし、第一、一番はじめにあっふんにすりすりしたとき、今思うと、まめぞう兄さんのにおいだったんだけど、ほかのニャンコのにおいがしたから、だめだな。。ってあきらめてたの。。
でもね、とっても居心地がよかったから、(ううん、皮肉じゃないよ。。外に出されても、その出し方がとっても優しかったもん。。それに、中に入っても、ごはんを食べ終わるの待ってくれてたもんね。。)ほんとに、居心地がよかったから、ずっと居たんだ。。
確かに最後は痛かったけど、、ちょっと苦しかったし、恐かったけど、がんばって待ってたら、ももにいさんが気付いてくれたし、それに、最後はあっふんがちゃんとだっこしてくれたから、、本当にうれしかった。
いまはね、寒くないよ。お腹も空いてないよ。寂しくもないよ。
だからね、安心して。。
もう泣かないで。。
うれしいけど、あっふんやなっふんが悲しい顔してるの見たくないから。。
大丈夫だよ。
ありがとう。
あっふん、ありがとう。。
なっふん、ありがとう。。
おかあさん、ありがとう。。
はあちゃん、大きくなってね。。
まめにいさん、ありがとう。。
あずきちゃん、さいごはいたずらしてごめんね。。
もみぞう、あっふんたちのご飯食べたらだめだぞ。。
ももにいさん、ありがとう。。気付いてくれてありがとう。。
みんなありがとう。。
みんなだいすき。。
また会おうね。やくそくだよ。。
あっふんへ。。
ぼくのこと、書いてもいいよ。。みんなが優しくなれるように、みんなにあっふんのこころを伝えていいよ。。
そのためなら、ぼくのこと書いてもいいからね。。
泣かないで。。うれしいけど、、なかないで。。
だいすき、あっふん。。
ありがとう、あっふん。。