内田百間(ひゃっけん)先生。。

こんにちわ。

以前、すごく忙しい病院で当直をしていました。

珍しく、患者さんが途切れて、

「じゃあ、この間に。。」

って、看護婦さんに一声かけて、2階の診察室をあとにしました。

できればご飯中くらいは、呼ばれなくない。。って思いながら、昼過ぎからずっと診察していて疲れてはいたものの、階段を駆け上がり、当直室のちょっとおもいドアをあけました。


テーブルの上に夕食が並んでいます。その横には、「せめてご飯だけでも暖かいものを食べて下さい」という無言のメッセージとして、炊飯ジャーがご飯の保温用としておいてあります。

隣接している台所には電子レンジもあり、おかずをあたためることも可能ではあるのですが、どうにも面倒臭くていままで一度も活用したことがありません。

以前は汁ものはつがれたままで、頂くときには冷たくなっていたのですが、最近は、食べる直前にお湯をいれれば、いつでも暖かいお汁がいただけるように、一食用の小袋がそえてあります。

「いつ呼ばれるかわからない。。」

そう思いながら、お味噌汁ようのお椀をあけることもなく、炊飯ジャーからご飯をよそい、乾燥しないように、あるいは、虫がつかないようにとおおって下さっていたサランラップを9割方はがし、いそいそと食べ始めました。

ふた口頂いたところで、少し落ち着いた私は、すこし別の世界の音を取り入れてみようかと、おもむろにテレビのリモコンを手にとりました。




なんか、小説風に書くと長くなりますね。。(笑)

なかなか本題に入れないので。。

当直中に何気なくテレビをつけたら、NHKで小説を紹介する番組を放送していました。

見るともなしに見ていたら、山本晋也さんが、内田百間さんの「ノラや」を紹介していました。

あまり正確に覚えてはいないのですが、(紹介していたのが山本晋也さんだったのかも疑問ですが。。)主人公が、はじめは嫌がっていた野良猫が、どんどん愛着が湧いて行き、そうしているうちに、その野良猫が突然いなくなり、それをさがしまわる。そのことで頭が一杯になり、ほかのことに手がまわらなくなる。。という話だったと記憶しています。

そのころは、まだ、もみじも、あずきも、とうぜん、だんきちも家にはいなく、ただ、まめぞうさんと一緒にいたころだったと記憶しています。

「まめぞうさんが、突然いなくなったら、どんなに寂しいだろう。。」

と主人公に感情移入して、そのテレビをみながら泣いていたような気がします。

だからこそ、まめぞうさんを大切にしよう。。と思っていました。


いつかは、その「ノラや」を読んでみたい。。と思っていたのですが、なかなかタイミングがあいませんでした。


そして、だんきちを失ったいま、この思いを残しておきたい、だんきちの声を残しておきたいと思っているいま、どうしても読みたくなりました。

いまから、下の書店に予約しに行ってきます。



今日は小雨がぱらついてます。。