記録として。。

テリー・ケイ著 兼武 進
「白い犬とワルツを」 新潮文庫

もう半年以上前に、このブログで知り合いにならせていただいた三田さんに紹介された本です。

紹介して頂いて、本屋さんにいって探したんですが、あいにく置いていなくて、取り寄せてもらって購入したところまではよかったのですが、なかなかこの本まで手が伸びませんでした。

そして、やっとおとといから読み始めることができました。

半年前は、まだまだ死んだ後のことについては深く考えていなかったので、読むべきタイミングに読むことが出来たのかもしれません。

キリストの復活にしても、仏教で言うところの輪廻転生にしても、実際その魂が、肉体を伴ってまた、この世に現れるという意味ではなくて、その人の考えや思想が、この世にすむ、われわれの心のなかに現れる、、ということなのではないだろうか。。と最近漠然と考えています。

あるいは、何かの出来事を境に、何かに気付くようになるとか、そんなとき、過去の「魂」が私の中に復活、あるいは転生してくるのかもしれないなあ、と思うことがあります。

この本では、妻に先立たれたおじいさんが、白い犬のなかに、その奥さんをみます。

それが本当かどうか、科学的に実証する必要はないと思うんです。

おじいさんは、それが奥さんの変わりだと信じて、残された日々を幸せに過ごしました。そこに他人が口を挟む余地はないですよね。

死後の形、死を迎えようとしているひとがどういう心をもつのかを最近考えていたので、心にのこる一冊になりました。